配管後の検査で流体が流れない!?
配管に無くてはならないバルブ。その中でも、数は少ないけれど必ず使われるのが
逆止弁=チャッキ弁です。
チャッキ弁は一方からしか流体が流れず、逆流を防止する役目を持ったバルブです。
でもそのチャッキ弁、配管時に気を付けないと大変なトラブルになるかもしれません。
今回はそんなお話しです。
チャッキ弁の種類
チャッキ弁にも色々な種類がありますが、割と中口径で使用されるものが、スイングチャッキ弁です。
スイングチャッキ弁はその名の通り弁体が揺れる=スイングするところからその名がつけられています。
そのスイングに今回のポイントが隠されています。
スイングするという事は…
スイング=揺れるという事は、輸送中などに弁体が動いてしまい弁座にあたるたびに
ガチャガチャと音をたてるという事です。音だけなら良いのですが、きつく当たると
弁体や弁座を破損してしまうことも。
これを防ぐには弁体を揺らさないことが一番です。
ですからメーカーはバルブの内部に詰め物をして弁体の揺れを防いでいます。
詰め物を取り忘れると大変なことに
写真の様に100Aくらいまでのスイングチャッキ弁はビニールのようなものが
詰め込まれており、明らかに取らないと駄目だなと言う見た目をしています。
けれども150A位の大きなバルブになると、つっかえ棒のような木材が使われて
おり、パッと見た感じでは棒が入っている事が判りにくいです。
この棒に気づかずにとり忘れて配管をしてしまうとどういうことになるか。
皆さんお分かりですね。弁体が開かないので流体が流れません。
検査の時にあちらこちらのバルブを全開にしても流体が流れない!!
という事態を引き起こします。原因不明で最後は配管を再びばらすことに。
大きな工程遅延発生で、費用もかかり大損害です。
メーカーは注意喚起の札をつけていますが
スイングチャッキには詰め物が入っています。
メーカーは注意喚起のタグをつけていますが、
気付きにくいもの。
見た目気づかなくても必ず入っているので
配管施工前に必ず取り忘れを確認してください。
ちょっとした注意が大きなミスを防ぐ。
何にでもいえる事ですが、慣れた作業にこそ大切なことですね。